この記事の結論

  • スズメバチの巣を見つけたら、まず巣から離れ、すぐ家や車に入れる位置まで下がって、家族と立ち入らない範囲を決めてください。
  • 叩く、水をかける、のぞき込む、殺虫剤をかけるといった刺激は禁物です。落ちている蜂も素手では触らないでください。
  • 小さな巣でも安全とは限りません。大きさだけでは決められないので、どこに作られているか、いつ見つけたか、蜂がどう出入りしているかを合わせて見ます。
  • 毎日の通り道に近い巣、屋根裏や壁の中の巣は、その日のうちに連絡先を決めるのが安全です。
  • 刺されてじんましん、吐き気、呼吸の苦しさなどが出たら、すぐに119番通報して救急車を呼んでください。

軒下や庭木、物置のすき間に丸い巣があり、大きな蜂が出入りしている。そんなときに最初にやることは、蜂の正体を突き止めることでも、取り除く方法を調べることでもありません。まず巣から離れ、すぐ家の中や車に入れる位置まで下がって、家族と一緒に立ち入らない範囲を決めてください。そのうえで、巣の場所、見つけた時期、毎日の通り道との近さを順に見ていくと、しばらく置いておけるのか、今日のうちに連絡したほうがよいのかが見えてきます。スズメバチに限らず、蜂の巣を放置しても大丈夫かの見分け方は別の記事で全体をまとめています。扱うのは、見つけた直後の動き方と、その判断までです。駆除の進め方や料金については触れていません。

スズメバチの巣を見つけた直後にすることと、今日は控える行動

巣を見つけた直後に必要なのは、どうやって取り除くかを考えることではありません。巣から距離を取り、蜂を刺激する行動をやめること。この二つが、その日のうちにできて、しかも効き目の大きい対応です。巣がどのくらい危ない状態かを見極めるのは、安全な位置まで下がってからで構いません。

まずどこまで下がるか、どの範囲に立ち入らないか

巣を見つけたら、まず後ろに下がります。目安になるのは距離の数字ではなく、「いま蜂が飛び出してきても、すぐ家の中や車に入れる立ち位置か」という一点です。屋外で蜂の様子を確かめるときは、すぐ家などに逃げ込める状態を保ったまま、離れた位置から見てください。どこまで離れれば絶対に安全という基準はありませんので、「これくらいなら平気だろう」と自分で線を引かないほうが安全です。

下がったら、家の中や窓越しに巣の位置を指しながら、立ち入らない範囲を家族と決めてください。巣の真下、巣に面した通路、巣のそばを通らないと使えない勝手口やガレージまわりが対象になります。範囲を口で言うだけでなく、その場所を当面使わないところまで決めておくと、うっかり近づくことがなくなります。

巣に手を出さない、振動や水をかけない

巣には触らない、何もかけない、揺らさない。今日いちばん大事なのはこれだけです。巣に近づきすぎること、振動を与えることは、いずれも蜂を刺激します。具体的には次の行動を控えてください。

  • 巣を叩く、棒でつつく、ホースで水をかけるなど、巣に衝撃や振動が伝わること
  • 巣が付いている木や雨どい、物置、フェンスを揺らすこと
  • 巣の真下に立ってのぞき込む、写真を撮ろうとして近づくこと
  • 市販の殺虫剤をかける、巣を棒などで落とすこと
  • 目の前に飛んできた蜂を手で振り払うこと(振り払った手が触れると、攻撃を受けたと思って刺してくることがあります)
  • 地面に落ちている蜂を素手で触ること(死んだように見えても刺すことがあります)

蜂が近づいてきたときは、手で払わずにゆっくり後ずさりして離れます。私たちも、巣が大きくなっている場合は、ご自分で殺虫剤を使ったり巣を落としたりせず、距離を取っていただくようお願いしています。

知らないうちに蜂を刺激してしまう行動

蜂を刺激するつもりがなくても、いつもどおりの家事や庭仕事が刺激になることがあります。蜂は髪の毛や目など、黒くて動くものに反応しやすいとされています。庭に出るときは白系統の服を選び、帽子や白いタオルで頭を覆っておくと安心です。においにも敏感で、香水や整髪料をつけたまま近づくのは避けたほうがよいでしょう。

そのうえで、巣の周りでは次の作業を当面やめてください。

  • 巣の近くでの草刈り、庭木の剪定、生け垣の手入れ
  • 高圧洗浄機を使った外壁や窓の掃除
  • 巣に近い物干し場での洗濯物の出し入れ
  • 草むらや植え込みに踏み込む片づけ、物置の奥の荷物の出し入れ

草が伸びていると、そこにもう一つ巣があっても気づけません。手入れは巣の対応が済んでからにして、今は後回しにしておきましょう。

もし刺されたときの手当と、すぐ119番する目安

刺されたら、まずその場を離れてください。手当は安全なところまで移動してからです。傷口を強くしぼりながら流水で洗い、そのあと冷やします。水で洗うことで毒を薄め、冷やすことで毒の吸収を遅らせる働きがあります。

次のような状態は急を要します。ためらわずに119番通報してください。

  • じんましんなどの皮膚の症状に加えて、発汗、吐き気、頭痛、腹痛といった全身の症状が出ている
  • 息が苦しい、声がかすれる、意識がはっきりしない、血の気が引く
  • 刺されてから数十分以内に症状が出た、目を刺された
  • たくさん刺された(首・頭・顔など心臓に近い場所はとくに急ぎます)
  • 以前に蜂に刺されて発疹や吐き気が出たことのある人が、再び刺された

刺された場所だけが痛む、腫れているという状態で全身の症状がなければ、患部を冷やして安静にし、容体の変化を見ます。腫れがひどいときや体に異変を感じたときは、医療機関を受診してください。

その巣がスズメバチのものか、離れた場所から見当をつける

離れた場所から巣の見た目を確かめておくと、このあとの判断がしやすくなります。ただし狙いは蜂の種類を言い当てることではありません。写真を見ても判別がつかないことがあり、確かめるために近づく価値はまったくありません。

外側が覆われた丸い巣か、六角形の部屋が見えている巣か

紙のような皮で全体が覆われていて、出入口が1か所しか見えない丸い巣であれば、スズメバチの巣の可能性があります。巣作りの初期はとっくりを逆さにしたような形をしており、その後はボールのような球状に変わっていきます。表面は茶色いまだら模様や、うろこを貼り付けたようなしま模様に見えます。

戸建て住宅の軒下にできたアシナガバチの巣

一方、アシナガバチの巣には外側を覆う皮がなく、シャワーヘッドのような形で、下から見ると六角形の穴がたくさん並んでいます。部屋がむき出しに見えるかどうかが、離れた位置から分かる一番の違いです。

ただし、この見え方だけで種類を確実に言い当てることはできません。写真を見ても判断がつかない場合があるとされています。また、覆われている巣だから急いで、むき出しだから急がなくてよい、という振り分けもできません。見え方はあくまで、次に何を見るかを決めるための入口として使ってください。

とっくりを逆さにした形の小さな巣でも、安全とは限らない

とっくりを逆さにしたような小さな巣だからといって、自分で取れる巣とは限りません。この形は女王蜂が1匹で巣を作り始めた時期によく見られるもので、そのまま順調に大きくなると球状になっていきます。

この段階の巣について、自治体の案内は分かれています。4〜6月ごろ、女王蜂が1匹で巣作りを始めた初期の巣なら比較的簡単に除去できるとする自治体がある一方で、スズメバチは攻撃性が高く非常に危険なので無理にご自分で駆除しようとせず専門の業者へ、とする自治体や、巣にはとにかく近づかないよう求める自治体もあります。

何センチまでなら自分で取れるかという目安は情報源によってばらつきがあり、同じ小さな巣でも、スズメバチの巣であれば近づくこと自体が危険です。大きさだけで結論を出さず、ほかの材料と合わせて見ていってください。

巣の大きさ・場所・時期・出入りから危険度を順に見る

危険度は、どれか一つの要素だけでは決まりません。大きさ、場所、見つけた時期、蜂の出入りの様子を、この順で見ていくと判断がはっきりしてきます。それぞれの材料には、分かることと分からないことがあります。

見る順番 確かめること それだけでは決められないこと
1.大きさ 巣のおおよその大きさと形 何センチなら自分で対応できる、という線引き
2.場所 どこにあるか、毎日の通り道からどれだけ近いか 外から見えない場所なら、巣の様子そのもの
3.時期 いつ見つけたか 時期だけで巣の中がどうなっているか
4.出入り 出入口の位置と、蜂の出入りの多さ 出入りの多さから巣の中の様子

大きさは一つの材料にすぎない

巣の大きさは、判断材料の一つでしかありません。時期ごとの大きさの目安としてよく見かける数字は、公的な資料では裏づけが取れませんでした。そのため「何センチまでなら安全」という線は引けず、大きさだけで判断せずに、どこに・いつできた巣かと合わせて見ていくことになります。

戸建て住宅で駆除した直径約20センチのスズメバチの巣

私たちが実際にうかがった現場では、愛知県名古屋市の戸建て住宅で屋根のひさし部分にできた直径約30cmの巣、東京都世田谷区の戸建て住宅でできた直径約20cmの巣を駆除しています。こうした巣も、外から見えるのは大きさだけです。小さく見える巣でも、中がどうなっているかまでは分かりません。大きく見えるなら急いだほうがよい材料になりますが、小さく見えたことは安心の理由にはなりません。

巣がある場所によって、生活のどこに支障が出るか

巣の場所が決まれば、どこに立ち入らないかと、暮らしのどこが使えなくなるかが決まります。スズメバチは、樹木の枝、屋根裏、軒下、床下など、風雨を防げる場所であればあらゆるところに巣を作ります。庭木のような目につく場所もあれば、樹木の空洞や屋根裏のように閉じた場所もあります。

戸建て住宅の屋根のひさしにできたスズメバチの巣

玄関や勝手口の真上であれば、毎日の出入りそのものが立ち入らない範囲と重なります。庭木や物干し場の近くなら、洗濯物と子どもの遊び場が使えなくなります。物置や戸袋であれば、道具の出し入れを当面控えてください。どの場所が使えなくなるかを先に確かめておけば、急ぐかどうかの判断もはっきりしてきます。

ただし、場所が分かっても巣に近づいて確かめる必要はありません。名古屋市の現場では、屋根のひさし部分に巣があり、周囲に人が近づかないよう安全を確保したうえで駆除しました。屋根のひさしは雨や直射日光の影響を受けにくく、巣が作られることがあります。様子を見るのは、離れた位置からにしてください。

屋根裏や壁の中など、外から様子が分からない巣

天井や壁、換気口のあたりから蜂が出てくるときは、点検口や壁をご自分で開けて確かめないでください。開けた先がどうなっているかが分からないまま、いきなり巣のすぐ近くに顔を出すことになります。家の側から安全に確かめられることは、スズメバチが屋根裏にいるかもしれないときの確かめ方にまとめています。

こうした巣は、外から大きさも位置もつかめません。つまり、ここまでの材料のうち大きさと出入りの様子が使えない状態です。分からないものを分からないまま推し量るより、専門の業者に見てもらったほうが早くて安全です。私たちBeeDASHでは、屋根裏を含め、家の中と外のどちらの巣にも対応しています。

見つけた時期から、いまの巣の状態を大まかにつかむ

見つけた時期は、いまの巣の状態をつかむ手がかりになります。蜂に刺される危険が高いのは、巣が最も発達して蜂の数が多い時期で、スズメバチについては一般に7月〜10月とされています。この時期に見つけた巣は、それだけで急ぐ側の材料が一つ増えたと考えてください。

自力での除去を想定している自治体の案内も、4〜6月ごろ、最初の働き蜂が羽化する前で女王蜂が1匹で巣作りをしている段階に限られています。7月以降の巣の駆除は大変危険だとする自治体もあり、働き蜂が増えた巣は専門業者へ、という扱いで共通しています。

とはいえ、時期だけで中の状態を言い切ることはできません。同じ月に見つけた巣でも、場所や育ち方によって状況は変わります。時期は、場所や出入りの様子と重ねて使ってください。巣の段階の読み方は、スズメバチの活動時期と巣の段階の見方で詳しく説明しています。

出入りしている蜂の様子から分かること、分からないこと

蜂の出入りから分かるのは、巣が使われているかどうかと、出入口がどこにあるかまでです。スズメバチの巣の出入口は1か所とされており、どこから出入りしているかを覚えておくと、相談のときにそのまま伝えられます。

反対に、出入りが多いから中がこうなっている、という読み方はできません。名古屋市の現場でも、巣の周辺で蜂が頻繁に出入りしている状態でしたが、実際にどれだけ発達していたかは近くで確かめて分かったことです。

離れた位置から、蜂が出入りしている場所と回数を覚えておき、専門業者に見てもらうのが次の一歩になります。近づいて数えようとする必要はありません。

スズメバチの巣を置いておけるか、急いで相談するか

大きさ、場所、時期、出入りの様子がそろったら、しばらく置いておける巣なのか、今日のうちに動いたほうがよい巣なのかを振り分けます。決めるのは駆除するかどうかではなく、いつ動くかです。

置いておくと、この先どうなるか

置いておけば巣は大きくなり、立ち入らない範囲を保ったままの生活もその分長引きます。作りかけの小さな巣も、育っていくとボール状の丸い巣になっていきます。スズメバチに刺される危険が高いのは7月から10月といわれ、巣が発達して蜂の数が多くなる時期にあたります。いま小さく見える巣でも、そのままなら同じ場所で夏から秋を迎えることになります。

もう一つ見落としやすいのが、生活そのものへの支障です。洗濯物を干せない、子どもを庭で遊ばせられない、勝手口を使えないといった不便は、駆除を決めるまで続きます。巣の近くでの草刈りや庭木の手入れも、その間は先延ばしになります。こうした我慢の期間が長くなること自体も、判断材料の一つとして考えてください。

様子を見られる条件と、すぐ動いたほうがよい条件

毎日の通り道から離れた場所にあり、巣の全体が離れた位置から見えていて、見つけた時期も早いなら、落ち着いて検討できます。まずは巣の場所、毎日の通り道との近さ、見つけた時期、住んでいる人の状況を並べて見比べましょう。そのうえで、下の表の右側に当てはまる項目があれば、ほかが左側であっても早めに相談する側へ寄せて考えます。

見るところ しばらく様子を見られる側 早めに相談したほうがよい側
巣の場所 敷地の隅や普段立ち入らない庭木など、通り道から離れている 玄関・勝手口・窓・物干し場・駐車場のそば
外から見えるか 巣の全体が離れた位置から見えている 屋根裏・壁の中・床下など、外から様子が分からない
見つけた時期 4〜6月ごろで、まだ作りかけに見える 7月から10月にあたる
住んでいる人 大人だけで、決めた範囲を保てる 小さな子ども、高齢の方、ペットがいる。蜂に刺されて具合が悪くなったことのある人がいる
立ち入らない範囲 日常生活に大きな支障なく保てる どうしても毎日通る場所が範囲に入ってしまう

7月から10月は巣が最も発達し、蜂の数が多い危険な時期です。この時期に見つけた巣は、通り道から離れていても早めに相談する側へ寄せて考えてください。反対に、4月から6月ごろの作りかけに見える巣でも、玄関や物干し場のすぐそばにあるなら、巣の大きさにかかわらず早めに動いたほうがよい状況です。外から巣がどう見えるかだけで、急ぐかどうかを振り分けることはできません。

選べる対応は「自分で駆除する」「業者に頼む」の二つだけではなく、「駆除せずにそのままにしておく」という道もあります。ただしスズメバチの巣でこの道を選べるのは、立ち入らない範囲を保ち続けられる場合に限られます。途中で範囲が守れなくなったときや、このままでよいのか判断に迷いが出てきたときは、その時点で相談先を決めるのが安全です。

秋以降に見つけた巣、蜂がいないように見える巣

秋や冬に見つけた巣でも、蜂がいないと決めつけて近づかないでください。スズメバチの巣は1年限りで、冬には空になり、翌年以降に同じ巣が再び使われることはありません。

一方で、巣が空になる時期を示した公的な資料は確認できませんでした。何月だから中は空のはず、という読み方はできないということです。空に見える巣も、まずは離れた位置から蜂の出入りがないかを確かめ、取り除くかどうかは相談先を決めてから考えてください。なお、空になったスズメバチの巣にアシナガバチなどが住み着くこともあるため、そのまま放っておいてよいとも言い切れません。

家族や近所への知らせ方と、駆除までの生活のしかた

どうするかが決まるまでの数日をどう過ごすか。ここが実際には最初の困りごとになります。巣の位置を家の中で共有し、使う場所を当面変えることが要になります。

子ども・ペット・来訪者に伝え、使う場所を一時的に変える

巣の場所は、同居している家族全員と、敷地に入る予定のある人に伝えてください。子どもには近づかないよう約束しておきましょう。宅配や検針で来る方、親族や友人が来る予定があるなら、どこを通ってもらうかまで先に決めておくと安心です。

巣の位置をもとに立ち入らない範囲と当面使う出入口を決めた住宅の図

そのうえで、次のように使う場所を入れ替えます。

  • 巣に面した窓は開けない。網戸のまま換気していた窓も当面閉める
  • 洗濯物は別の場所か室内に移す。取り込むときも巣の側を通らないようにする
  • 子どもの遊び場、砂場、プールの位置を巣から離す
  • ペットをつなぐ場所や庭に出す出入口を変える

世田谷区でご依頼いただいた方からは、「家の周りで大きなハチを何度か見かけるようになり、巣があるのではないかと思って相談しました。小さい子どももいるので庭に出たときに刺されないか心配でした」という声をいただいています。駆除が決まるまでの間は、巣の周りに人が立ち入らない状態を保つことが、ご家庭でできる一番の備えになります。小さいお子さんがいるご家庭で迷うときは、子供がいる家で蜂の巣の駆除をどれくらい急ぐかも参考にしてください。

夜間や雨、留守などですぐ動けないとき

夜だから、雨だから、留守にするからといって、できることが増えるわけではありません。動けない間にやることは、立ち入らない範囲を決めて保つ、この一点に絞ってください。

夜なら蜂が静かなので近づける、という話も見かけますが、その裏づけは公的な資料では確認できませんでした。暗い中で足元も見えないまま巣に近づくのは、昼よりも危険が重なります。巣の様子を確かめるのも、明るい時間に離れた位置からで十分です。

家を空けるときは、同居のご家族に巣の場所を伝えて、立ち入らない範囲をそのまま保ってもらいましょう。連絡が取れる時間になったら、相談先へ問い合わせれば十分です。

自分で考えてよい巣か、最初から任せる巣か

振り分けが済んだら、自分で対応することを考えてよい巣なのか、最初から任せたほうがよい巣なのかを決め、どこへ連絡するかまで固めます。

自力を検討してよいのはどんな場合か

自分で手をつけることを考えてよいのは、4〜6月ごろに見つけた、女王蜂だけで巣作りが進んでいる段階の巣に限られます。自治体の案内でも、除去できるとされているのはこの時期の初期の巣までで、7月を過ぎた巣や働き蜂が多数いる巣は専門業者に任せる扱いになっています。

ただし、同じスズメバチについて「無理にご自分で駆除をしようとせず専門の駆除業者へ」と求める自治体もあり、扱いは分かれています。どちらの案内も共通しているのは、働き蜂が増えた巣に素人が手を出すことを認めていない点です。業者に任せるときの流れや費用は、スズメバチの巣の駆除を業者に頼む判断と費用でまとめています。

私たちも、スズメバチやミツバチの巣、種類が分からない巣、高所・屋根裏・壁の中の巣には、自分では手を出さないほうが安全だとお伝えしています。蜂の巣全般については、蜂の巣を自分で駆除してよいかを種類・場所・状況から決める考え方として別途まとめています。

どこに相談するか(市区町村・管理会社・大家・業者)

連絡先は、巣がある場所が持ち家か借家か、専有部分か共用部分かで変わります。持ち家の敷地内なら、まず住んでいる市区町村の担当課(環境担当など)に確認するのが近道です。

自治体の対応は一つではありません。委託した専門業者が駆除にあたり、住民は一律の金額を負担する自治体、専門業者に依頼した駆除費用の一部を補助する自治体、駆除は行わず防護服の貸し出しや業者の案内にとどめる自治体、私有地の蜂の駆除は原則として行わない自治体があります。補助には予算の上限や、年度内に申請することといった条件が付く例もあります。全国どこでも同じ、とは考えず、お住まいの窓口で確かめてください。

借家やアパート・マンションの場合は、自分で業者を手配する前に、まず管理会社や大家さんへ連絡します。共用部分や外壁、屋根まわりの巣は、住んでいる方の一存で作業を進められないことがあるためです。

相談するとき伝えること、近づかずに控える方法

相談に必要なのは、すぐ避難できる位置から分かる範囲の情報だけです。種類を特定してから連絡する必要はありませんし、確かめるために近づく必要もありません。次の内容を控えておけば、話は十分に進みます。

  • 巣がある場所(軒下、庭木、物置、換気口のあたり、屋根のひさしなど)
  • 巣のおおよその高さ(1階の軒下くらいか、2階の高さか、手が届かない位置か)
  • いつから巣に気づいているか
  • 蜂が出入りしている場所と、出入りの多さ
  • 巣の近くに毎日通る場所があるか、小さな子どもやペットがいるか

写真があれば話は早くなりますが、無理に撮る必要はありません。私たちBeeDASHでは写真を撮りにくい高所や屋根裏の巣にも対応していますので、その場合は電話やお問い合わせフォームから、上の内容を言葉でお伝えいただければ大丈夫です。

スズメバチの巣についてよくある質問

Q.大きな蜂を1匹見かけたら、近くに巣があるということですか?

1匹見かけただけでは、近くに巣があるかどうかは分かりません。ただ、同じ場所で何度も見かけるようなら、離れた位置から周囲を見てみる価値はあります。ご自身で草むらや植え込みに踏み込んで探し回るのはやめてください。知らないうちに巣のすぐ近くまで入り込んでしまうことがあります。その1匹が家の中に入ってきたときは、スズメバチが家に入ってきたときの外への出し方をご覧ください。

Q.去年の巣が残っています。今年も同じ巣が使われますか?

同じ巣が翌年も使われることはありません。ただし、空に見える巣に別の蜂が入り込むこともあるので、残った巣を放っておいてよいとは限りません。扱いに迷うときは、近づかずに相談先へ伝えてください。

Q.蜂の巣ができる家は縁起がよいと聞きました。そのままにしてよいでしょうか?

言い伝えとして語られることはありますが、それによって刺される危険が変わるわけではありません。玄関や通り道のそばにある巣は、言い伝えとは切り離して、場所と時期で判断してください。

Q.巣の中には何匹くらいいるのでしょうか?

外から数えることはできません。公的な資料でも具体的な数は確認できませんでした。数が分からないからこそ、見た目の大きさや出入りの多さから「これくらいなら平気」と見積もらないほうが安全です。

まとめ:スズメバチの巣を見つけた日に決めておくこと

まず決めるのは、下がる位置と立ち入らない範囲です。決めたら、家にいる人にも、訪ねてくる人にも伝えておきましょう。巣には手を出さず、草刈りや洗濯物の出し入れなど、知らずに刺激してしまう行動も当面控えてください。

そのうえで、大きさ・場所・時期・出入りの様子を順に見て、しばらく様子を見るのか、相談先へ連絡するのかを選びます。どれを選ぶ場合も、近づかずに分かったことが、そのまま相談の材料になります。

私たちBeeDASHは、蜂の巣の駆除だけでなく、飛んできた1匹のご相談もお受けしています。

参考・出典